50万ヒットによせて

2005/05/30


■ スタイルの変化

YOKOHAMA EXPRESSを始めて6年半。まさかこんな多くの人に見てもらえるなんて正直思っていなかった。当時はホームページの作り方、お作法なんかもよく分からず、とにかく、他サイトの見様見真似。1万ヒットのときも書いたが、横浜市営地下鉄をメインとしたのは地元に走っていたのに加えて、取り上げているサイトが少ないからという理由からで、そう思うと、この時は、人に見られることと、情報発信を意識していたに違いない。今考えれば、なんておこがましい。
この時から比べると、変わっていないようで、(表紙のデザインなんかがそのまんまなので。)内容的にはそのスタイルは随分変わった。横浜市営地下鉄ネタがつきてきたということと、自分自身が東京に引越してしまったのが大きな要因であるわけだ。今は、YOKOHAMA EXPRESSとは名ばかりで、他の鉄道に関することを扱うことが多くなったのも事実。(なるべく横浜市営地下鉄ネタを取り上げようという気持ちはあるのだが。)特にここ3、4年は鉄道旅行記というか鉄道レポートというか、自分が鉄してきたことを記録に残す日記的要素が強くなってきた。まさに自己満足の世界。こんな中、アクセス数が急増してきたのもこの頃で、ちょっと戸惑いを覚えた。というか今でも、なんでこんなにアクセスしてくれるんだろうとその戸惑いは相変わらず続いているのだが。


■ 速報が命

そんな中でも、HP作成に自分なりのある種のポリシー的なものがある。これも当初と今では少しづつ変わってきているわけだが、最初の頃はとにかく、インターネットの最大の強みである情報提供の早さを売りにしてきた。質の高い鉄道の情報は鉄道ファンや鉄道ジャーナルなどの鉄道専門誌によって提供される。これにいくら対抗しても勝ち目なんかあるはずもない。けれども出版物の唯一の弱点は情報の新鮮さに欠けることだ。月1回の発行で、編集まである程度の時間がかかるわけで、最新号と言えども、1ヶ月〜2ヶ月程度のタイムラグが存在する。しかしインターネットは即時に情報提供できるわけで、これをHPを開設するにあたりウリにしていこうと思った。と言うわけで、初期の記事には、「開業初日レポート」なんて銘打って、当日、深夜または翌日に公開なんてかなりハードなことをやっていたと記憶する。これは自分なりにも満足感があり、また閲覧者にも概して好評だったように思えた。


■ ちょっと行き詰まり

しかし、これはあまり長続きはしなかった。というのも、そんなに即時性の必要なイベントが頻繁にあるわけでもないし、それ以前に、自分自身に負担がかかりすぎて、疲れてしまったのである。次の日仕事があるにもかかわらず、深夜2時、3時までHP更新というのもなんとも虚しいし、単なる遊び、趣味でやっていて、本職でもあるまいし、そこまでやる義理もないでしょうと急にバカらしくなって、最近は、のんびりと、1週間〜10日後を目処に即時性より記録性に重きをおくようになった。今ではマイペースで、例え、会社から早く帰ってきて時間があっても、気乗りしないときはやらないし。遅く帰ってきてもページ作りたいなって思ったらやるっていう気まぐれ的な感じでやってます。


■ 写真はいっぱい


逆に心がけるようになったのは写真の多用。「百聞は一見にしかず。」字面だけのHPほど見ていて退屈なものはなく、よっぽど充実した情報量や、読んでてまじで楽しい文章である以外は2度目の訪問はしなくなる。というわけでせっかくデジカメがあるわけなのだから、とにかく、1点でも多くの写真を掲載するようにして、文章はその写真の解説程度にすることにした。さらにサムネイルは使わない。よく見てくれのきれいなHPはサムネイルを使用するし、またそれが通信容量の観点からもマナーというか一般的になっているが、自分自身見る側の立場からはかなりうざい。いちいちクリックしなければならないし、その度に馬鹿でかい写真の画面に遷移または別ウィンドウが開く。そしてその写真のダウンロードにも時間がかかってかえってイライラが募るばかり。だったら、ある程度の大きさでそのページですべて見れる方がユーザーライクなように思えるわけだ。なんて偉そう書いてみたが、サムネイルを作るのがただ単にめんどくさかっただけという説もあるやなしや。(笑)。とにかく、当初はデジカメもなかったということもあり、当時と最近のページでは写真量が格段に違いがあるはず。


■ 写真が上手くなった?

そもそも写真とかカメラってものに全く興味はなかった。旅行は身軽が一番って思っているのであの重い一眼レフを担いで鉄する奴らの気がしれんとまで思っていた。ということで一応、コンパクトカメラくらいは持ち歩いていたが、ほとんど写真は撮らないで鉄をしていた。そんなわけでたまに撮る写真も下手糞きわまりない。だって、構図もへったくりもなくただ単に電車が写っていればいいや的な写真だったわけなのだから。それがこのHPを作るようになってから少しづつ意識が変わっていった。前の章にも書いたが、写真をメインにするようになったからで、それだけ多くの写真を撮るようになった。撮ってるうちに、今度はもう少し上手く撮ろうと思うのはごく普通なことだし、数をこなせばある程度上手くなるのは当然なわけで別に自慢するほどのことでもない。そして自分で一番驚いたのが、鉄道ファンの写真添削のページなんかを参考にするようになったこと。自分の場合、走行中の写真を撮るわけでも、高度な流し撮りをするわけでもなく、普通にホームに止まっている列車の写真を撮るだけなのだが、それでも随分参考になることがあった。例えば、列車は顔だけでなく、編成全体を入れ るようにするといいとか、電柱などの障害物が避けられないときは、なるべく先頭車は避けて2両目以降にするとか、顔には駅舎や架線の影がかからないようにするとか。撮鉄にはすでに基本中の基本で常識のことばかりなのかもしれないが、自分には新鮮で、なるほどと思えて大変参考になった。確かに、そのようにちょっと心がけるだけで、以前に比べて少しはかっこいい列車の写真が撮れるようになってきたかなって思ってる。もちろん、上手いというレベルには到底達していないのだが。おかげで、カメラにも少し興味を持てるようにもなった。まだ一眼レフを持つには至ってないし、今後もコンパクト一筋で行くと思うが、自分の中で変化があったのは事実だ。


■ ゆりかもめ延伸工事リポートについて

今や、横浜市営地下鉄ネタと並んで、実質上のメインになっているのがゆりかもめ延伸工事リポートだ。始めたきっかけは単純。たまたま引越先の近くで工事が始まったので、休みの日に自転車でぶらっと見に行きがてらリポートを始めたというところ。工事現場というのは鉄道に限らず、結構面白いもので、更地だったところが、毎日、少しづつ進んでいき、いずれ完成する。それがたまたまゆりかもめという鉄道だったということでHPに取り上げることにしたし、まあ、休みの日、家でダラダラしてても仕方ないんで、運動不足解消もかねて、取材へといくようにもなった。と、本当に軽い気持ちで初めたのだった。そして、HPはなるべく週1回はどこかしら更新したいなんて思っていたわけで、これはネタ切れになりそうだった中で、格好のネタになった。しかも、自分でもちょっとはまってしまって、毎週、せっせと現場へ足を運ぶようになった。しかし、この時には、すでに人に見せるというよりは、自分で楽しむというスタンスに代わっており、完全なる自己満足の世界に陶酔していたので、回数が重なっていくうちに、自分でも予想のしなかった反響の大きさにちょっと驚きというか戸惑いを 感じている。東京都の工事担当者やゆりかもめの方からも励ましやお褒めのメールを何通か頂き、こっぱずかしい思いをしたものだ。そんな中で、突然、ゆりかもめの方から現場をご案内しますので見に来ませんか?という案内を頂いたのだ。これには本当に動揺というか自分が好きで勝手にやってるのに、実際の現場の人に案内してもらいながら取材なんかして本当いいのかと戸惑いを感じだものだ。新聞記者でもなし、有名な鉄道雑誌の編集者でもない、はっきりいって肩書きはなにもないただの人が面白半分でやってる趣味ページの1オーナーにすぎないわけであるから。でもまあ、せっかくお話を頂いたわけだし、自分自身も興味をあったので、謹んでお受けすることにしたのだ。このところ、外観上はほぼ完成し、目立った変化がなくなったのでリポート回数も減ってきてはいるが、これは2006年3月の開業まで続けていきたいと思っている。そして、5年間に渡って続けてきたこの取材があと10ヶ月で終わるのは寂しい気がする反面、終わったらやーれやれって感じでちょっと清々するかな、なんて思ったりもしている。(笑)。


■ 企画倒れ

さて6年もやってると企画倒れも随分あるものだ。まずすぐにボツになったのがTRAIN NEWSというコーナー。何月に○○系が登場!とか、みたいな感じにしようと思ったが、実際自分が真っ先に発信できるほど情報が集まってくるわけでもなく。他に詳しいページがいくらでもある上、鉄道各社のHPのニュースリリースもある。また記事の受け売りは著作権の問題も生じるということで、ひと月もしないうちに閉鎖したように記憶する。それから鉄道模型のページ。当初はかなり力を入れていたような気がするが、これも、他に詳しいページが沢山できてきたし、なによりマイクロエースの出現により、今やほとんどの車種が模型化されてしまっているので、私がどーのこーのと書く必要がなくなっていった。これも3年くらい前から開店休業状態に陥った。


■ TRAIN TRIP

そしてここ2、3年急に多くなったのが、鉄道旅行記や各社のイベントをリポートしたこのコーナー。もうここは完全に人に見せるというより自分のアルバムと化している。と言っても、HPを作るようになったからそのネタも兼ねて、イベントに出かけるようになったというのもまた真である。そして、鉄旅行に関しても、以前はのんべんたらりとただ電車に乗っていたが、今は、HPにUPするのを強く意識して鉄に対しての目的意識を明確に持つようになった。たかが鉄に偉そうに目的意識もへったくりもあったもんじゃないのだが、今回はこれがメインとか、この列車の写真をUPしたい。みたいなものだ。その昔は鉄には行って行きっぱなしで、しばらくすると記憶が風化してしまうが、このページを作ったおかげで、しっかり記録できて本当に自分にとってはよいアルバムになっている。


■ 閲覧者に感謝

冒頭にも申し述べたが、本当にこんな自己満足的なページに多くの人がアクセスしてくれるなんて思いもよらなかった。最初は自分以外のアクセスでカウンターが1つ回るのも嬉しくて仕方なかったし、10000ヒットなんて夢のまた夢というか、10000ヒット達成を1つの目標にしてやってきた。そして10000ヒットを達成したときはやっぱり嬉しかったですよ。10000ヒット達成すれば、ちょっとは鉄サイトの中でも認められた存在になったのかなってちょっと勘違い的に勝手に思ってたりもした。(笑)。けどね、10000ヒットを踏みましたって方からメール貰って、なにげなくアクセスログを調べたら、その人が連続100回以上も更新ボタン押して達成したことが分かって。一瞬でしらけてしまった。以後、カウンターは参考程度と割り切って、さして興味もなくなった。自分だって、自分のHP、日に10回近くは見てるだろうし。今でも広告付きのやる気のなさそうなカウンターなのはそのためなのかもしれない。(笑)。
しかし50万ヒットとなると、仮に自分が1日10回6年間アクセスしつづけたとしても2万回。ということは残り48万回はよそ様からアクセスを頂いたといことになる。自分で言うのもなんだが、やっぱりすごいことなのかもしれない。そしてこれだけアクセスがあるにもかかわらず、掲示板やメールに誹謗中傷なんてこともほとんどなかった。閲覧者の方々には本当にこんなページなのに見てくださって本当に感謝です。


■ このHPでは俺が偉大なる首領様(笑)

感謝なんて言っておきながら、ときどきカチンとくるメールがある。別にカチンとくるほどのことでもないのだが、「今度は、ここも取材してきて下さい。」とか「開業初日に行ってレポートして下さい。」みたいな感じのやつ。相手は軽い気持ちで書いてくるのかもしれないけど、貰った本人にしてみれば、面白くない。俺は、このHPが職業じゃねーよ。そもそも、普段は仕事だってあるし、休みだって他にすることもある。いつでもどこでもいけるほど暇人でもないし、おまえから取材費貰ってるわけでもないし、おめーに指図される覚えはねー!そんなに見たけりゃ、自分で行って取材しろっ!って変に反発してしまうんだよね。大人げないのだが。ということで基本的にはこのYOKOHAMA EXPRESSは皆様のご要望にお応えせず自分の好き勝手にやらせて頂いております。だって、少なくてもこのHPの中では俺は絶対専制君主であり偉大なる首領様であるわけだから。(笑) でも要は言い方の問題なんだよね。同じような内容でも「ここではこんな感じになってますので、行ってみてはいかがでしょうか?」なんて感じに書いてあると、ありがたい情報提供に思えてくる。言葉の綾な んだろうけど。ということで情報提供は大歓迎です。でも、行くかどうかは自分の気分次第というのは変わりませんけど。(笑)


■ これから

はっきり言って、これからこのHPどうなるか分かりません。(笑)。ただ、当面閉鎖なんてことも考えていないし、内容を大きく変えようとも思ってないし。おそらく、今のままゆるゆるともっと自分ペースでやっていくんじゃないかなって。やっぱりこのHPが自分の負担になるようなことにはしたくないし、それが長く続けていく事が出来る秘訣だろうから。でも、カウンターなんて関係ないなんてタンカ切っておきながら密かに100万ヒットを目指していたりもする。(笑)。という感じで、今後ともYOKOHAMA EXPRESSをよろしくお願い致します。


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